2023.08.01

【ANA】ANA、CO2除去技術DACに取り組む米国企業1PointFiveと契約締結

  • ・ANAは、CO2除去技術DACに取り組む米国企業1PointFiveと航空会社として世界で初めて調達契約を締結しました。
  • ・1PointFive は、大気中のCO2を直接回収・貯留するDAC(Direct Air Capture)技術に取り組んでいます。2025年より米・テキサス州で稼働開始する予定のDACプラントからの炭素除去クレジットをANAは3年間で3万トン以上調達する予定です。
  • ・1PointFiveとともにDAC技術の普及および産業の発展に取り組み、ANAグループの中長期環境目標実現に向けたトランジション戦略における脱炭素手段の多様化に取り組みます。

全日本空輸株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:井上 慎一、以下「ANA」)は、米国のエネルギー企業オキシデンタル・ペトロリアムの子会社である1PointFive(本社:米国テキサス州、CEO:Michael Avery)と契約締結しました。DAC(Direct Air Capture、以下「DAC」)技術由来の炭素除去クレジット調達契約を締結するのは航空会社として世界初となります。

ANAグループの2050年カーボンニュートラル実現に向けたトランジション戦略1では、4つの戦略的アプローチを用いて脱炭素推進に取り組んでいます。1PointFiveが手掛けるダイレクト・エア・キャプチャ(DAC)という大気中のCO2を直接回収・貯留する技術は、トランジション戦略におけるネガティブエミッション技術の一つで、運航上の改善・航空機等の技術革新やSAFの活用等では「削減」しきれない残存排出を「除去」する手段です。航空産業のカーボンニュートラル実現において重要な手段の多様化となる本質的なアプローチです。

現在1PointFiveは、2025年中に商業運転が開始される予定のDACプラントをアメリカのテキサス州に建設中です。ANAは、2025年から3年間で合計3万トン以上の炭素除去クレジット(CDR)を調達する予定です。1PointFiveはカナダのカーボン・エンジニアリング社のDAC技術を使用しており、大気から直接大量のCO2を回収・除去することで、脱炭素化が困難な産業におけるCO2排出に対応することが可能となります。


ANAは、日本のエアラインとして初めて日本発の国際線定期便でSAFを使用2する等、航空業界の脱炭素化を実現するための新技術の開拓および手段の多様化に積極的に取り組んでいます。今後もANAグループのトランジション戦略における手段の多様化を拡大し、2050年カーボンニュートラル実現を目指してまいります。

【1PointFiveについて】
1PointFiveは、カーボン・エンジニアリング社のDAC(Direct Air Capture)技術やAIR TO FUELS™技術、地中貯留ハブを含む脱炭素ソリューションの展開を通じて2050年までに世界の気温上昇を1.5℃に抑えることを目指しています。詳しくは1PointFive.comをご覧ください。
「AIR TO FUELS™」はカーボン・エンジニアリング社の登録商標です。

以上

  • 1. トランジション戦略について:ANAグループは、2022年8月に2030、2050年の環境目標実現に向けて、トランジション戦略を策定しました。運航上の改善・航空機等の技術革新、SAFの活用等航空燃料の低炭素化、排出権取引制度の活用、ネガティブエミッション技術の活用を4つのアプローチとして位置づけています。また、国際民間航空機関 (ICAO) 総会における国際航空のCO2削減に関する目標の見直し等を踏まえ、今年5月に一部アップデートしています。
    参考:中期環境目標とトランジション戦略のアップデートについて
  • 2. 燃料の一部にSAFを使用
  • 報道機関からのお問い合わせ先:全日本空輸株式会社広報部TEL:03-6735-1111