2022.03.16
【FDA】定期旅客運送を行うエアライン初のユーグレナ社のバイオジェット燃料「サステオ」を使用したチャーター運航について
鈴与商事株式会社(本社:静岡県静岡市清水区/本部:静岡県静岡市葵区/代表取締役社長:加藤 正博、以下、鈴与商事)、株式会社フジドリームエアラインズ(本社:静岡県静岡市清水区/代表取締役社長:楠瀬 俊一、以下、FDA)及び株式会社ユーグレナ(本社:東京都港区/代表取締役社長:出雲 充、以下、ユーグレナ社)は、定期旅客運送を行うエアラインとして初めて、ユーグレナ社の製造・販売するバイオジェット燃料(以下「SAF」※1)「サステオ※2」を使用し、チャーター運航を実施したことをお知らせ致します。
2050年カーボンニュートラルの実現に向けた取り組みが推進される中、鈴与グループで定期航空運送を担うFDAと、航空燃料の調達・供給を担う鈴与商事は、脱炭素社会・持続可能な社会の実現に向けた取り組みとして、2022年3月16日に、FDAのジェット旅客機(エンブラエル ERJ175)にユーグレナ社SAFを給油し、富士山静岡空港~県営名古屋空港(小牧)間にてチャーター運航を実施致しました。なお、両空港におけるSAFを使用したジェット旅客機のフライトも初の試みとなります。
鈴与グループは、これまで脱炭素社会実現に向けた取り組みとして、ユーグレナ社の次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を導入しており、2021年7月に鈴与商事において自社の宅配水配送車両へ、2021年9月に鈴与グループで国内輸送事業を担う鈴与カーゴネット株式会社(本社:静岡県静岡市清水区、代表取締役社長:松山 典正)において異業種メーカー間で共同運行する車両へ軽油代替として給油し、トライアル運行を実施して参りました。今回のSAFの給油に使用した車両についても、次世代バイオディーゼル燃料「サステオ」を使用しております。「サステオ」を次世代バイオディーゼル燃料及びSAFの両方で使用する事例は、鈴与グループが初めてとなります。
今回の取り組みにより得られた、地方空港におけるバイオジェット燃料の調達・供給・品質管理に関する知見をもとに、今後の本格的なバイオジェット燃料の導入に向け、検討を継続して参ります。
鈴与グループとユーグレナ社は今後も脱炭素社会に向けた取り組みを積極的に検討し、持続可能な社会の実現を目指します。
【フライトの概要】
日 時:2022年3月16日(水)11時30分~12時30分 ※60分間の運航実施
機 材:エンブラエルERJ175 FDA8号機(カラー:ティーグリーン)
航 路:富士山静岡空港~県営名古屋空港(小牧)
便 名:FDA8100便
乗 客 数:77名
※鈴与商事と「再エネ100宣言 RE Action」推進に関する協定を締結し、
学校の再エネ率100%に向け一緒に取り組んでいる浜松開誠館高等学校の生徒様や、2021年度Energy Pitchに参加された科学技術高等学校の生徒様(浜松開誠館高校も参加されました)をはじめ、地方自治体、空港関係の皆様等をご招待し、ご搭乗頂きました。
※1 SAF
Sustainable Aviation Fuel の略称で、持続可能な航空燃料のことを指す。
※2 サステオ
ユーグレナ社が製造・販売するバイオ燃料の名称で、使用済み食用油とユーグレナなどの藻類を原料として製造しています。バイオ燃料は、燃料の燃焼段階ではCO2を排出しますが、原料となる使用済みの食用油の原材料である植物もユーグレナも成長過程で光合成によってCO2を吸収するため、燃料を使用した際のCO2の排出量が実質的にはプラスマイナスゼロとなるカーボンニュートラルの実現に貢献すると期待されています。なお、「サステオ」のSAFは世界で初めてASTM D7566 Annex6規格(※3)の認証を取得しています。また、今回供給された燃料は、ユーグレナ社が国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の公募事業である「バイオジェット燃料生産技術開発事業/実証を通じたサプライチェーンモデルの構築、微細藻類基盤技術開発」の採択を受けて製造したものです。
※3 ASTM D7566 Annex6の規格
微細藻類や廃食油などの生物系油脂を原料としてBICプロセスにより製造した純バイオジェット燃料に対してASTM International(旧 米国材料試験協会 American Society for Testing and Materials)が定める国際規格
関連リンク:フジドリームエアラインズホームページ内、お知らせ/プレスリリース