2021.05.19

【ANAHD】 「ANAホールディングス サステナビリティ・リンク・ボンド」を発行いたします

ANAホールディングス株式会社(以下、当社)は、公募形式のサステナビリティ・リンク・ボンド(ANAホールディングス サステナビリティ・リンク・ボンド:発行年限5年、発行額100億円)を本年6月に発行(以下、本発行)する予定であり、本日5月19日に、本発行に向けた社債の訂正発行登録書を関東財務局長に提出致しましたのでお知らせします。

1.本発行の目的および背景
当社グループは、持続的な成長と価値創造に向け、ESG経営を中核に据えた中期経営戦略を策定しています。本戦略期間における経営の重要課題として、「環境」「人権」「ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)」「地域創生」の4項目を掲げており、これらに適切に対応することで、「社会的価値」と「経済的価値」を同時に創造し、企業価値の向上を図る方針です。
ESGに配慮した事業活動を通じて、国連の「持続可能な開発目標(SDGs)」の達成に貢献していくことは、グローバルに事業を展開する当社グループにとっての責務です。当社は、2018年度に「環境」への取り組みに関連してグリーンボンドを、2019年度には「D&I」への取り組みに関連してソーシャルボンドを発行しましたが、今般、4つ全ての重要課題への取り組みが反映されるSustainability Performance Targets(SPTs)を設定したサステナビリティ・リンク・ボンドを発行することと致しました。

当社グループは、2020年の首都圏空港発着枠の拡大を見据えて、これまで、訪日外国人需要等の旅客需要の増加に対応すべく国際線事業を拡大してきました。しかしながら、2020年の春以降、新型コロナウイルス感染症の影響によって、国際線及び国内線の旅客需要は大幅に減少した状況が続いています。その影響については、航空事業の在り方そのものに及ぶ可能性も指摘されていますが、コロナ禍を乗り越えた先に、再び当社グループが果たしていくべき社会的使命があると考えています。グループ経営理念において「安心と信頼を基礎に 世界をつなぐ心の翼で 夢にあふれる未来に貢献します」と掲げているように、当社グループは、ワクチンの開発と普及などを機に移動が再び増加する段階において、社会インフラとしての役割を果たし、人やモノ、文化の交流を支えながら経済や貿易などの社会活動の活性化に貢献することが可能です。
当社グループは、グローバルな課題を当社グループらしい方法で解決することにより、社会と共に発展する企業でありたいと考えています。コロナ禍に直面して、長期的な持続可能性の観点から、ESG経営の重要性がさらに高まっていると認識しており、今後も中長期的な視点で環境・社会課題に対して着実に取り組んでまいります。

2.SPTsの選定について
当社グル―プは、ESGにかかわる中長期目標を「社会要請の把握」「社会要請の整理・優先付けと目標の策定」「目標の妥当性確認と決定」のステップにて定めています。当社グループの経営理念や戦略との一貫性・継続性、及び事業におけるインパクトと環境・社会に対するインパクトを踏まえ、ESGに関する有識者との対話で妥当性も確認しながら、アクションプランを作成・実行していますが、達成状況を自己評価するだけではなく、客観的かつ多面的に把握するため、ESGにかかわる外部評価(今回選定した4つのSPTs)を活用しています。これらの外部評価には、グローバルな最新動向、各ステークホルダーからの要請が常に反映されているため、当社グループのESG経営推進レベルを測ることができると考えています。

<SPTs>

  • ① DJSI World、及びDJSI Asia Pacificの構成銘柄に選定
  • ② FTSE4Good Indexの構成銘柄に選定
  • ③ MSCIジャパンESGセレクト・リーダーズ指数の構成銘柄に選定
  • ④ CDP 「A-」以上の評価取得

上記4つのSPTsのうち、2022年度末(2023年3月31日)時点で2項目以上が未達成の場合、環境・社会に対してポジティブなインパクトを創出することを目的として活動を行っている一般に認知された法人・団体等に対して寄付を行い、当社自らのESGへの取り組みに加えて、寄付による活動支援を通じて追加的にポジティブなインパクトを創出します。

なお、今回設定するSPTsについては、その評価結果を役員報酬に反映することとしているため、「G(ガバナンス)」の観点を包含しています。当社グループでは、「E(環境)」「S(社会)」のテーマについて目指すべき目標を設定し、「G」と関連させて取り組むことで、その達成を目指しています。

3.本発行の概要

本発行のため策定したサステナビリティ・リンク・ボンドフレームワークについては、株式会社格付投資情報センター(以下、R&I)より、第三者評価として国際資本市場協会(ICMA)の「サステナビリティ・リンク・ボンド原則(Sustainability-Linked Bond Principles)2020」に適合している旨のセカンドオピニオンを取得しています。
また、当社が公表する本社債のSPTsの進捗状況と達成状況について、R&Iが当社の開示内容を検証し、検証レポートを公表予定です。

以上

本プレスリリースは、当社の証券発行に関する情報を公表することを唯一の目的に作成されたものであり、日本国内外を問わず一切の投資勧誘またはそれに類する行為のために作成されたものではありません。

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